【LIVEデータ】
・タイトル:QUEEN + ADAM LAMBERT -THE RHAPSODY TOUR-
・日時:2024年2月10日(土)17:30 札幌ドーム
【セットリスト】
4.HOWEVER 5.Winter,again 6.Missing You
7.彼女の“Modern…” 8.誘惑
【総括】
まずスペシャルゲストのGLAYについて書いていきます。デビューから30年が経ち、既にベテランの域に達していますが、今回は前座としての出演となりました。公演前の記事で触れたとおり出演についての周知があったのは、公演1か月前と結構ギリギリで、普段GLAYをあまり聞かない層からすると、やや戸惑いがあったような気もします。
GLAY側も当然そこは分かっていて、セットリストは90年代のヒットナンバーを中心に組み立てていて、爽やか系~バラード系~ロック系の曲順で徐々に盛り上げ、Queenにバトンを渡したのは、さすがのパフォーマンスでした。
個人的には、冬を象徴するWinter,again、Missing Youがナイスセレクト。有名な前者はともかく、後者はやや知名度が劣るので、イントロを聞いた瞬間嬉しくなりました。
次に各メンバーについて。まずTERUの声の調子が滅茶苦茶良かったです。中盤のバラード3曲は歌メロが結構ハードで、その日の調子に左右されやすいですが、安定感抜群でした。さらに胸元のあいた黒い衣装も似合っていて、動きもキレキレでしたね。特にマイクを持ってないほうの手を使ったアクションが格好良く、遠くからでも目を惹きます。相変わらずフロントマンとして、格好良く魅せるのが、上手い!
そしてTAKUROの衣装は、Teruとは対照的に白。上背があり、ステージ前方まで走り寄り、豪快にギターを弾いている姿がとてもロッカーらしかったです。
一方HISASHIはステージを左右に行き来しながら、弾いていました。ステージアクションというよりは、サバイバル、Winter,again、Missing You、誘惑などで聴かれる彼独特のギターサウンドが印象的でした。
JIROは、生で聴くとベースの音色がゴツゴツした生々しい感じだったのが、意外でした。ただ今回は、ライブの特性上、あまり目立てていなかったかな...
最後に今回の出演は色々と難しい立ち位置で、実際ちょっとアウェイな感じは否めませんでした。それでも最大限の配慮をしながら、しっかり会場を暖められたのは、彼らの誠実さや人柄といった面も大きかったように思います。演奏面でのまとまりも素晴らしく、Teruの喉の調子もかなり良さそうだったので、今度はぜひ単独でのライブを見に行きたいと思います。
【全体レポート】
定刻17:30に開始。登場SEでは、Bohemian Rhapsodyのピアノの旋律が一瞬登場し、はっと息を呑む観客たち。こういう特別演出が期待感を煽ります。そしてメンバーが登場し、グロリアスからスタート。ちょっと音響が安定しておらず、ドラムとボーカルの音が籠りがちでしたが、掴みはOK。曲後のMCでは、Queenに対する感謝やGLAYをあまり知らない人に向けての配慮も感じさせるような内容で、とても暖かいMCでしたね。
続いてSOUL LOVE。歌詞にでてくるあなたをQueenに言い換えていたのが、TERUらしい演出。
3曲目は、99年の幕張20万人ライブのタイトルとなった名曲、サバイバル。超絶早口のサビが印象的ですが、さらっと歌いこなしてましたね。TERUはあんまり滑舌が良いほうじゃないと思っていて、大丈夫かなと心配していましたが、全然楽勝でした。またこのあたりから、音響が安定してきたので、一安心。
そしてHOWEVER。歌いだしでの掠れたハスキーボイスで心を掴まれ、後半では地声感のある力強いハイトーンに圧倒されました。いやー凄すぎて、周りの観客も思わず息を呑んで聴き入っていました。
続いてWinter,again。ここでの見せ場は、TAKUROとHISASHIのギターでした。全体を通して肌を刺すような冬の空気感みたいなのが、上手く表現されていて、今回生で聴いてあらため良さを実感しました。
そしてこちらも冬がテーマの名曲Missing You。ややレアですが、真冬の北海道を表すにはピッタリで、選曲に拘りを感じます。バラードですが、かなりヘヴィな音色が特徴的で、HISASHIの歪んだギターサウンドからは、緊迫感が感じられました。また曲に合わせて暗い紫色のライトアップがされていましたが、2番サビで白色に切り替わる演出が美しかったです。エンディングでは、英詩をTERUが情感たっぷりに歌い上げ、TAKUROのブルージーなギターで締めくくります。このギターの演出は、初めて聴いたんですけど、かなり良いですね。こういった多彩なアレンジが、GLAYのライブバンドとして好きなところです。
7曲目は、彼女の“Modern…”個人的にそこまで思い入れはありませんが、ノリの良さという点では、やはりこの曲ですね。GLAYでは珍しいツインギターから、CメロでTERUが観客にコーラスを求める場面もあり、ボルテージが上昇。
そして最後は、誘惑。やはりGLAYで最も爆発のある曲を最後に持ってきたかという感じで、イントロのドラムソロが聴こえた時点でよっしゃ!となりました。特にスピーディーなギターソロからラストサビの「Because I love you Oh」の部分の熱い歌唱が凄まじく、会場もすっかり温まった感じでした。
全8曲を終えて、TERUが笑顔で「ありがとうございました。この後は皆さんとQueenのライブを一緒に楽しみましょう」と締めくくり、終了。いやーGLAYにとってもこういったライブはかなり久しぶりなはずですが、見事に重責を果たしたと思います。僕自身もかなり楽しめました。
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・作詞作曲:TAKURO(GLAY) 1995年DRIVE-GLAY complete BEST収録のSOUL LOVE、HOWEVER、誘惑より歌詞を引用